加藤兵太郎商店について
様々なご紹介
加藤兵太郎商店のお味噌について
加藤兵太郎商店(かとうひょうたろうしょうてん)では、古くから「いいちみそ」というブランド名でお味噌を作り続けています。
旧ロゴ
こちらは2017年からの新ロゴ
名前の由来は、二代目ヤス(長女)の夫である三吉が修業先で「いいち」の称号をいただいたのが始まりと伝えられています。
「いいちみそ」は厳選した国産原料と箱根山系の地下水で仕込み、90年以上も使用している木桶で熟成させています。製法は昔からほとんど変わっていません。
90年以上も使い込まれた木桶たち
現代では扱いやすいステンレスやFRP素材のタンクなどが主流になり、木桶でお味噌を醸造するお味噌屋さんは減ってきました。しかし加藤兵太郎商店では木桶にこだわり、木桶を大事に使い続けています。
それは、長年使用した木桶には菌が住み着き、その木桶で熟成させることで、加藤兵太郎商店特有の味とコクを醸し出すからです。
だから美味しい、とは一概に言えませんが、少なくとも加藤兵太郎商店のオリジナリティを生み出します。
大量生産品とは一線を画す味噌作りに一役買っているわけなのです。
「大切なのは、基本に忠実につくること」
六代目 加藤公明
味噌というものは「季節」、「土地」、「水」、「原料」、「道具」、そして「職人の想い」が、面白いほど出来を左右します。
そのため、昔からその土地ごとに作られる味噌の味は千差万別で、地方色の強い調味料です。毎日のように使うものだから、多様な味が存在することは大きな魅力ではないかと思います。
しかしながら、時代の流れで個性ある小さな味噌屋は少なくなっていき、残念ながら魅力であった多様性は影を潜めています。
そんな時代だからこそ、加藤兵太郎商店では「いいちみそ」の味を絶やさないことに責任を持ち、魅力ある味噌を提供する事が大切だと考えています。
加藤兵太郎商店の伝統の味を、是非ご賞味ください。
従業員一同
工場について
加藤兵太郎商店は神奈川県小田原市で営んでいる、西湘地区唯一の味噌醸造工場です。小さな工場ではありますが、こだわりや工夫が詰まっています。
左上:製麹機械
左下:蒸した米を放冷する機械に移動しているところ
右:お味噌の業界では珍しく、木桶を鉄道用の線路(レール)に乗せ、2t以上入ったお味噌を人力で運びます。そのため、工場内にはレールが敷かれています。恐らく、線路を使う味噌屋は日本で唯一です。
左:大豆を蒸す圧力窯
右:仕込み終えた味噌に重石を乗せる作業
加藤兵太郎商店では不定期で「みそづくり教室」を開催し、その中で工場見学なども実施しています。実施の際はトップページの「お知らせ」欄でお知らせします。※現在は衛生面を考慮し工場内でのイベントを開催しておりません。そのかわり、出張味噌作り教室を実施しています。詳細は以下よりご確認ください。
蔵元直売について
築90年以上の古民家を利用した蔵元直売店がございます。蔵元直売店だけでしかお売りしていないお味噌もございます。また、100g単位(1注文200g以上~)でのお味噌の量り売りを行っております。お味噌の量り売りをやっているお店は少なくなりましたが、お味噌の香りを感じながらお買い求めできるところに魅力を感じていただけると思います。
小田原観光の際や、少し遠くなりますが箱根旅行の際にでもお立ち寄りください。駐車場もご用意しておりますので、お車でもご来店いただけます。
興味のある方は是非、足を運んでください。
営業時間 10:00~18:00
定休日 日曜・祝日
※2020年4月現在は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から量り売りは実施しておりません。また、営業時間は10:00~16:00となっておりますのでご注意ください。
2020年10月より量り売りを再開し、営業時間も通常に戻しました!
築90年を超えるお店外観
量り売りコーナー
売り場の一部
他にも調味料やダシ、便利な雑貨も取り揃えています
いいちみそ造りの特徴
味噌の長い歴史を考えてみると、先人たちの凄さを感じざるを得ません。麹の神秘に気付き、味噌にまで発展させてきた先人たちに対し、私たち現代の職人ができることは、ただひたすら真面目に造り、伝承していくことだと考えます。
味噌という食文化を残してきた先人たちに敬意を表し、昔ながらの味噌を造ることに全力を注ぐ。
「大切なのは、基本に忠実につくること」
この謙虚な姿勢が、品質の高い味噌を造り出せると信じて、味噌造りに励んでいます。
味の特徴
加藤兵太郎商店の味噌は全て、米麹と大豆と塩から造る「米みそ」です。
糀(米麹)
塩分濃度は白味噌も赤味噌も約12.0%※で、一般的に言えば辛口みそに分類されます。
※塩分濃度は熟成や漉しの工程で若干前後します。
麹歩合は種類によりますが、7歩~10歩です。
麹歩合とは「大豆10に対する米麹の割合」を表す言葉です。例えばいいちみその白みそは大豆10に対して米麹7を使用するため、「7歩(ななぶ)」と表現します。これは辛口みそに分類される割合です。
一般的に米麹の割合が多いと甘口で麹の香りが強くなり、大豆の割合が多いと大豆の旨みと香りが強くなる傾向にあります。
加藤兵太郎商店では辛口みそを醸造しておりますが、お客様からよく「いいちみそは甘く感じる」と言われることがあります。
これは、90年以上使用して酵母菌や乳酸菌が住み着いた木桶で熟成させることにより、加藤兵太郎商店だけの独特な味わいになっており、ただ辛いだけ・甘いだけの味噌とは違うからだと考えています。
また、辛い・甘いは好みであり、どちらの味噌にも価値があります。どちらにおいても大事なのは「旨み」だと考えています。
いいちみその旨み・香り
いいちみそで使用する大豆は煮るのではなく蒸しています。
白みそのキレイな白色を出すには、大豆は煮るのが一般的です。煮ることで大豆の着色を落とし、綺麗な白色にするためです。しかしこの工程で大豆の旨み・香りも落としてしまうことになります。
加藤兵太郎商店では旨み・香りの強い味噌を造るため、大豆を蒸しております。そのため、いいちみその白みそは多少色が濃かったりくすんでいる傾向にございますが、旨み・香りを感じていただけると思います。
ふっくらした蒸大豆
手造りの素晴らしさ
いいちみそは、ほぼ手造りでできています。ほとんどの工程を手作業で行っているため、非常に大変です。大量生産も不可能です。しかし、手作業には大きなメリットがあります。
お米の蒸し具合を肌で感じているところ
陳腐な表現かもしれませんが、味噌と会話しながら味噌造りができることです。各工程における手触りや香り、色、味など、五感を駆使し、さらに過去の膨大な記録や経験とにらめっこしながら、全ての味噌を全力で造っています。
愛情を込めて会話しながら造り上げた味噌、是非ご賞味ください。
五感を駆使して出来上がったお味噌
企業理念、会社概要、歴史
「味噌作りを通して人々の健康と幸せに貢献する。」
・品質第一
・安全運転
・おかげさまで
会社概要
社名 | 株式会社 加藤兵太郎商店 |
創業 | 嘉永3年(1850年) |
設立 | 昭和8年(1933年) |
代表者 | 加藤 篤 |
所在地 | 神奈川県小田原市扇町5-15-6 |
TEL | 0465-34-7188 |
TEL | 0120-34-7190(フリーダイヤル) |
FAX | 0465-34-7189 |
資本金 | 3,565万円 |
業種 | 味噌醸造 |
取扱商品 | いいちみそ各種、金山寺みそ、各種みそ商品、他 |
従業員数 | 10名 |
歴史
嘉永3年 |
初代 菊三良 |
水車による精米業を創業。 |
明治9年 |
二代目 ヤス(長女) |
婿入りしていた甚七が短命だったため、長女ヤスが |
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後を継ぐ。 |
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その後、糀屋で修業していた三吉が婿入りした。 |
その時、修業先の麹屋から「いいち」の商標をもら |
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| い、 |
大正6年 |
三代目 兵太郎 |
味噌醸造業を開始。 |
昭和8年 |
四代目 廉作 |
合資会社加藤兵太郎商店設立。 |
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五代目 栄造 |
木桶の運搬に鉄道用のレールを導入。 |
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製麹機械トムゼットやボイラーの導入。 |
平成11年 |
六代目 公明 |
蔵元直売店を開店。 |
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ミニサイズの味噌を発売し、販路を広げる。 |
平成27年 平成29年 令和5年 |
七代目 篤 |
ホームページを立ち上げる。 会社ロゴやパッケージなどデザインの刷新。 合資会社から株式会社に組織変更し、社名が株式会社加藤兵太郎商店となる。小田原紙器工業株式会社に全株式を譲渡し、完完全子会社になる。 |
昔の加藤兵太郎商店